水俣湾埋立地

会場となるエコパーク水俣は、恋路島と明神岬によって不知火海からへだてられた水俣湾内の穏やかで美しい入江でした。化学工場の廃水が長期間にわたって流され海が汚染されたため、湾内の一部を浚渫・埋め立てをして現在の姿になっています。

廃水に含まれていた水銀は埋め立てによって消えたわけではなく、埋立地の下に残り続けます。今後も監視を続けていかなければいけません。一度、環境汚染を起こしてしまえば、人間は汚染物質と永久に付き合っていくしかないことを水俣湾埋立地が教えてくれています。

水俣湾埋立地は水俣病が始まった場所であり、今でもここには海と魚たちが眠っています。火のまつりにとって埋立地は祈りの場所でもあります。ここで起きたこと、ここがどういう場所であるかということを忘れずに次の世代へと引き継いでいくために、埋立地は大切な場所であると考えています。

埋め立て前の水俣湾
埋め立て直後の水俣湾埋立地