火のまつりとは

熊本県南部の不知火海(八代海)に面する水俣市では、今から半世紀以上前に化学工場の廃水によって海が汚染され、廃水に含まれていた水銀によって「水俣病」が発生しました。美しい入江であった水俣湾は、海底の汚泥処理のために一部が埋め立てられ、現在のエコパーク水俣となっています。

火のまつりは不知火海における水銀汚染の犠牲になった全ての生命に対する祈りと、地域再生への願いを火に託し、水俣の過去と未来に想いをはせる市民手作りの行事です。毎年、9月の中旬ごろに海と魚たちが眠る水俣湾埋立地の上で開催されます。祈りを届ける媒介として慰霊と再生の願いを込めた「火」が場内に灯されます。

火のまつりにはどなたでもご参加いただけます。ご参列の方には、菜の花油の廃油からつくられた菜の花明かりが灯る「祈りの火」をお供え台に供えていただきます。式典後には、ご参列された方に寄ろ会の菜種と水俣の塩を差し上げています。語らいの場も用意しておりますので、場内の火に想いを馳せながら、水俣病のこと、これからの水俣のことなどを語らいながら、ゆっくりとお過ごしください。なお折り鶴も用意しておりますので、祈りを込めて折り鶴を折っていただければ幸いです。

当日ボランティアも募集しております。参列するだけでなく、一緒に火のまつりをつくりませんか。作業内容は、会場設営や祈りのあかりなどの準備から片づけになります。ご協力いただける方は、一度お問い合わせください。

式典プログラム

午後6:30

開式
主催者挨拶
「祈りの火」、「祈りの鶴」入場
祈りの火から松明へ採火
松明からかがり火へ点火
かがり火から大松明へ点火
火のまつりの語り

午後7:00

参列者による祈りの火献灯
太鼓による奉納演奏(恋龍太鼓保存会)
奉納踊り「2001水俣ハイヤ節」(水俣市立袋小学校4年生・5年生の皆さん)
祈りと誓いの言葉

午後8:00

閉式
参加いただいた皆様へ、「水俣の塩」などのふるまい

※式典プログラムは変更になる場合があります。
※雨天時は中止となります。
※新型コロナウイルス感染症の状況によっては中止となることがあります。
※新型コロナウイルス感染症対策のため、マスクを御着用のうえ、御参加ください。